住宅テキスト№1【熊本~デザイン&低燃費&高性能・子育て住宅】

私の勉強を兼ねて、宮脇壇の住宅テキスト(宮脇壇建築研究室著)を参考にして、簡単な考察をしていきたいと思います。

【土地の秩序が建物を決める】

十年一寸ばかり、デザインサーベイという作業にのめりこんでいた。

この作業は、先ず建築をつくりそれが連なって都市に至ると信じた若者たちが、自分たちの感動した街の構造を分析し、それによって同じような感激を生み出すような街づくりのシステムを見出すための作業だった。

 

誰もやったことのない作業だったから方法論がなく、ひたすら測り、書き、その書いた図面を壁に貼ってウンウンいいながら眺めているうちに随分いろんな事を発見した。

 

その時の発見の一つに土地が持っている秩序の感覚という項目がある。これはその土地に人間が立った時自然に体や思考がそう動いてしまう一種の感覚的な秩序があって、美しい集落というのは必ずの上にピタリと載っているという事の発見であった。

 

以後、私が住宅を含む建築の在り方を考える時に、地主の与件は経済的条件と一緒に、またそれに優先させて一体この土地にどんな建物を載せれば土地の秩序に従う事になるのだろうかと考える習慣になった。

 

コンセプトがなかなか立たず、エスキースが難行するときには再度、再々度敷地を訪れ、ただその敷地と周辺を何時間も歩きまわり、立ちつづけて地から聞こえる声を聞きだすような事をするのも習慣になってしまった。

 

感覚的なものだけでなく、時間や社会のファクターも同時に考えながら土地をながめること、それができない者は建築をやる資格ない・・・・というのが我が事務所の戒律の一つになっているのはそんな訳。

 

どんな建物を載せればその土地の秩序に従うことになるのかというところ、理解が困難ですが、土地を読み解く、感じる、五感で感じる、イメージすることがまず設計スタートの基本というところでしょうか。今までの取組反省しなければなりません。建築やる資格がないという厳しい言葉肝に銘じたいたいと思います。

 

 

 

 

 

 

February 26 , 2014 , 19:08 PM

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