お客様からの質問・パッシブハウス

お客様からの下記の質問をお受けしました。

1、セルローズファイバーが下方に圧縮されての断熱性能劣化対策

吹付充填時の密度管理程度ですが、あまり密度を高くすれば膨れて

内装ボードが施工しにくい等の問題も発生しているようです。

経年劣化を30年相当試験で実証との話もありますが弊社で保証することは

劣化程度・実績等の関係で困難と思われます。

断熱材においては一長一短はあるのはご存じのことでしょう。

数パーセント熱伝導率が高くなるかならないより、長期に渡り躯体・断熱性能

劣化につながる、考慮すべきは内部結露問題ではないでしょうか。

(内部結露の問題は今回は省きます。)

それを考慮して、断熱性能をアップするため

弊社で今後取組を考えているのがダブル断熱

壁グラスウール(またはロックウール)充填(施工精度をカバーするために気密シート)

、外壁面材はダイライト

+外断熱(ロックウールまたは硬質ウレタンボード)

外壁付加断熱(ダブル断熱)を利用しないとQ値1点台は無理です。

北海道に1月研修に行ってきましたが、

壁ロックウール充填+外壁ロックウール充填で350mmの断熱厚さの仕様
+床下エアコン

エアコン一台、Tシャツ一枚で快適生活ができます。

2、フォームライトの収縮対策

現場発泡吹付は厚さの施工精度をあげるのは困難のようです。

70mmの箇所もあれば105mmもあるのが現状です。

以前は所定の80mm以下の箇所があれば厳しく是正指導していましたが

平均で80mm以上あれば計算式を満足する(所定の性能を満足する)

ので良しとしています。一週間後に再度吹付は工期、金額、性能効果等

の問題で現実的でないと考えます。

但し可能な範囲でカートリッジスプレーで不足分は補修をしてもらっています。

この考え方は仕様規定ではなく性能規定を満足すれば良しとする考えです。

業者の責任逃れと捉えてもらっても結構ですが、計算数値を満足すれば

性能を満足するので問題ないとしています。

(ご存じと思いますが、仕様規定を採用すれば柱の寸法が105mmの

記載があればもし1mm不足しただけで不合格なので取替えとなります。

その場合でも構造計算で再計算して許容範囲なら

合格する考えです。

(いろんな規定も性能規定に軸足をおきつつあると考えています。)
弊社は構造も断熱性能も性能規定を採用しています。
3、トリプルガラスの採用

なんら問題ありません。日本メーカーより安いカナダから取り寄せたこともあります。

4、間取り、断熱種類に対するQ値計算

これも問題ありません。

以前はプラン検討時によくしていたものですが、最近は一寸サボっています。
断熱に関心を持たれているので提案ですが

ランニングコストを含めたトータルコストの面で

床下エアコン(床上、床下吹き出しエアコン)をお勧めします。

エアコン一台で
冬は1階の床下エアコンの暖気で吹き抜けを通して2階も同じ環境

夏は2階のエアコンで天井扇と吹き抜けを利用して1階も同じ環境
床下の空気の清浄(防蟻処理薬剤はホウ酸でクリアできると思いますが

埃清掃)の問題

どのくらい効果があるのか建物固有の問題

もあります。

施工例は二件です。

ところで昨晩からの地震で改めて、耐震性能が断熱性能より

優先しなければならないことを再確認したところです。

地震被害は大丈夫でしたでしょうか。
もし満足できる返事と思われご連絡頂けると嬉しい限りです。

藤島友一

April 15 , 2016 , 16:07 PM

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