スキップフロア・吹抜、地震に大丈夫か2
上記の懸念は許容応力度計算をしているから大丈夫ではないかと思われるかもしれませんがそのレベルよりワンランクアップしたのが
倒壊シュミレーション「wallstat」で建てる前に揺らして住み続けられる耐震性能を確認することができます。
まずは許容応力度計算で耐震等級3をクリアする。
制震ダンパーx方向2か所y方向2か所、1階に配置して20%揺れ低減確保
STEP1として熊本地震前震(測定地kik-net益城地震波)で揺らす
結果殆ど被害なし
次にダメージを受けたまま本震でシュミレーション
結果損壊
STEP2として制震ダンパー4か所配置して前回同様前震シュミレーション
結果殆ど被害なし
次に引き続いて本震シュミレーション
結果倒壊免れ一部損傷で済む
STEP3として前回同様で吹き抜け梁を中1本にして前震シュミレーション
結果殆ど被害なし
次に引き続いて本震シュミレーション
結果倒壊免れ一部損傷で済む
結論としては
吹抜大空間だが中1本の梁でも、現在のプランである中3本でもあまり結果はかわらないということです。また損傷部分の対策は当然必要です。(柱引き抜き金物に関して許容応力度計算では壁の耐力は大壁しか安全をみて採用していませんがwallstatでは其の他の壁、外装材等も採用していますのでそれに対しての柱引き抜き力が発生するので対策も必要です。)
ただ梁せいを420mm程度では圧迫があると思われるのでそこの再確認は必要でしょう。
(当然吹き抜け空間に火打ち材を入れ水平構面を確保できれば大きく安全側になるのは間違いないのですが火打ち材が気になるひとが多いので悩ましいところです。)
また吹き抜け空間の胴差(外壁側の梁)は9尺を超えると耐風梁の検討も必要です。
November 23 , 2020 , 10:32 AM