法規制の難しさ
一昨日から知床半島遊覧船遭難という悲惨な事故にはいろいろ考えさせられます。
建築基準法違反問題で最も大きかったのは姉歯問題
審査機関のチェックの盲点、
建築構造計算ソフトの仮想の信頼性を利用したものでした。
今回の船の遭難事故とあまり関係していないかもしれませんが
波浪注意報、強風注意報が出ていて、風速16m以上、波の高さも3m以上で出航している
定員60名での乗組員、船長含めて2名
海水温3,4度言われている状況で救命胴衣・救命浮環等の簡易な装備
これらのことが実際、法規制が及んでいないという事実に疑問を持ってしまいます。
当然船長の責任は重大です。
ちなみに私が参考としている本では海水温0~5度では
意識不明に至る時間は15分から30分以内
予想生存時間30分から90分
この情報というか知識を持っているはずの船舶免許保持者・関係官庁の人は
この時期でのこの装備では全然役に立たないことを知っている筈です。
そこを無意識にスルーしてしまう
人の命の尊さを軽視しているとしか思えません。
今までの慣例だから、そういうものだから
今までそこまで考えが及ばなかった、
ライフラフト(救命いかだ)は高価すぎて業者には負担が大きい等
(私もそのひとりかもしれません)
建築業界にも似たような事例があるようです。今一度考えて見なければならないと思います。
法規制に対して本音での話がお互いできない、
表面だけの会話になりがち等の問題も潜んでいるよう気もします。
(船舶免許取得4年目の新米船乗りです。)
webニュースでは社長・船長といった個人批判が多く(当然批判されるべき)、賛同が得られていて
緊急かつ全力で対応すべき遭難救助、また法規制の問題にはあまり賛同はないようです。
April 25 , 2022 , 16:51 PM